ハメを外してビールを飲みすぎた時、やたらとトイレが近くなりますよね。また
夏の暑い日に運動をして流れるほどの汗をかくと、色の濃いおしっこが少しだけ
出ます。
このように、その時の状況で私たちが出すおしっこの色や量は変化します。
おしっこは、腎臓が作っています。腎臓は左右に二つありますが、合わせても
300グラムほどの大きさです。にもかかわらず、心拍出量の20パーセント以上の
血液が流れる大きな働きをするのです。
腎臓の仕事
それは、体内で不要になったものをおしっこにして排泄することです。
腎臓が何のためにおしっこを作っているのかというと、実はホメオスタシス(恒
常性)人間が生きていくうえでバランスをとっているのです。
呼吸するのも、血液を循環させるのも、全身の細胞が生きていくための大切な条
件です。そのためには体の水分量、血液の濃さ、細胞内の水分量が一定である事
が必要になってきます。
呼吸器は空気に関して、消化器は栄養・排泄に関して、各部分において仕事の分
担をしていることで腎臓は体液量に関してのスペシャリストなのです。
体液の量は、循環する血液の量にかかわっています。多すぎると高血圧になり、
少なすぎると循環が滞ってしまいます。また、体液は細胞が生きていくための環
境でもあるので、成分が変動すると細胞は働けなくなり、死んでしまうのです。
腎臓は内部環境の恒常性を維持する
すなわち、ホメオスタシスを単独で担っているのです。責任感の強い腎臓は仕事
を全うするために、体液に変化があると循環気に血圧をあげるように指示します
し、体液の量を増やすホルモンを出すようにも指示しています。