足首の捻挫は日常生活において多々遭遇するケガの一つです。スポーツをしてい
る人だけでなく、ヒールを履く女性、段差を踏み外してしまったなど、多岐にわ
たって起こります。
こんな話を一度はしたことがあるのではないでしょうか?
癖になっちゃってさ~、すぐ捻挫しちゃうよ~
本当に癖になったのか?
癖になるという表現は分かりやすいですが、実際には正しくありません。
足首の靭帯は Ⅰ度損傷 Ⅱ度損傷 Ⅲ度損傷 と分けられているのですが、正
しい治療を行わなければ治癒しません。
Ⅰ度損傷の場合は特に軽めの捻挫だからと、湿布や放置されることが多いです。
しかし、ここが間違っています。軽い捻挫であれば、すぐ腫れを抑える治療を行
い、固定を施すことで完全に治るのです。筋肉と違って放っておけば治るという
ものではありません。
二度損傷の場合は、きちんとした治療を施しても、多少の不安定性や関節の変形
が残ってしまったりするのです。靭帯は筋肉と違って、修復されたものは元の靭
帯とは異なる組織になってしまいます。
Ⅲ度損傷は、完全に断裂してしまっている状態です。これに関しては、手術にな
ってしまうことが多いです。
このように、筋肉や骨と違って靭帯には、自己治癒が働きにくくなっています。
働いて治ったとしても、それは元の靭帯ではなく、別の組織に変わってしまい、
本来の役割である関節の動きを留めておく強さはありません。
癖という表現というよりは、一度傷がついた靭帯は元には戻らないので、代わり
に筋肉で補わないといけません。そうなると、リハビリが必要だったり、筋トレ
が大事になってきます。リハビリや筋トレも正しい知識を持った上で、前脛骨筋
や腓骨筋という筋肉をピンポイントで鍛えなければなりません。
当院では、癖になってしまっているサッカー選手の治療を最近行いましたが、治
療とリハビリトレーニングを行う事で動きの不安定性はかなり改善されました。
突き指に関しても、簡単に見て侮ってはいけません。
医療機関や当院に一日でも早く診てもらうことをお勧めします。
ちなみに整体では診れませんし、最近ではケガの診れない整骨院も増えていま
す。きちんと調べた上での受診にしましょう。