数多くの患者さんを治療してきました。
来院された患者さんの多くが、強いマッサージを好まれます。
最近では、少しずつ認知されるようになってきましたが、
強いマッサージやバキバキ、ボキボキする治療はあまりよくありません。
マッサージ器や硬い物を使って刺激を加えることも同様です。
そもそも、筋肉は小さな繊維の集合体なので(笹かまのような)
強い刺激ではその繊維が微細に切れてしまいます。
この繊維が切れている時というのは「筋肉痛」がおきている時です。
マッサージでいえば、揉み返しです。
マッサージ直後は、筋繊維が切れているので力が入りにくい、
筋肉が緩んだ!と勘違いしてしまうんです。
人間の体は賢いので、一度切れた筋肉を
次は切れないようにと硬く強い筋肉に変えてしまうんです。
更に、人間の感覚器には閾値というものがあります。
簡単に言えば、痛みに慣れてくるんです。
強いマッサージをすれば硬く強い筋肉に変わり、さらにその痛いマッサージに
慣れどんどん強いマッサージを求めるんです。
これでは、帰って逆効果です。
世の中にこの永遠に自分の体を傷つけている方が多すぎます。
しかも、施術側も平気で強いマッサージを行います。
バキバキ、ボキボキする治療は骨折する患者が後を絶ちません。
もっと患者さんの体を考え、正しい知識を持ち、説明をしていく
そんな柔道整復師が増えて欲しいと思います。
強いマッサージをしていた、その日はいいけど、次の日にはまた硬くなる
というような人は、効いた気がしなくても弱くて優しいマッサージを
されると肩凝りや腰痛が改善してくると思います。